会頭挨拶

第42回日本臨床皮膚科医会・臨床学術大会
会頭 岩崎 泰政
(岩崎皮ふ科 形成外科)

このたびの第42回日本臨床皮膚科医会総会・臨床学術大会は、2026年4月18日(土)・19日(日)に瀬戸内海に面した広島で開催させていただきます。中国ブロックでの開催は、2016年岡山の第32回大会以来で、今回が4回目の開催となります。また広島での皮膚科の全国規模の学会は、私と広島大学皮膚科同期入局の秀 道広前教授が会頭を務められた2018年開催の第117回日本皮膚科学会総会以来8年ぶりとなります。その間に新型コロナウィルス感染症などで皆様が参集できない時期もありましたが、今大会は前回の金沢での第41回大会と同様に、現地に来ていただくために完全対面開催としました。

大会のテーマは、「学びにんさい 皮膚科学の進歩と伝承」とし、日々進歩する皮膚科の臨床に関わる最新知識をupdateするだけでなく、各分野の匠や達人と称される先生方から、長い経験から得た知識や技を伝授していただき、各疾患を整理し学び直す機会になればと考えています。

文化講演「ヒロシマのミュージアムで平和を学ぶ」では、国際平和都市の広島に相応しく、被爆の悲惨さを展示した広島平和記念館館長と、当時のわが国の軍事技術の粋を展示した大和ミュージアム館長に各々講演をお願いしています。また特別講演では、京都大学高等研究院の李 聖林先生と秀 道広先生に「皮疹数理モデルが紐解く蕁麻疹の病態と最適治療予測の新世界」で蕁麻疹の未来を予兆させる考えを、広島出身の迫井正深厚労省医務技監には、長年に亘る厚労省での活動を振り返っていただき「考えてみよう医療に対する厚労省の役割」を、さらに皮膚科医でもある日本医師会の松本吉郎会長には「医師会の役割と皮膚科医の可能性」について講演をお願いしています。また、30のシンポジウムでは広島大学の田中暁生教授にも尽力いただき、われわれ臨床医が日常診療で診断や難治の疾患への対応に困る項目を洗い直し、是非聞きたいと思っていただけるような垂涎な企画満載としました。また18日(土)の懇親会の前には会場向かいのひろしま美術館で名画とともに、大会期間中も常時広島産のお酒やワインを楽しんでいただけます。

会場のリーガロイヤルホテル広島は広島市の中心・紙屋町に位置し、南側には原爆ドームや広島平和記念資料館がある平和記念公園があり、旧市民球場跡地には新たにひろしまゲートパークや東側には県庁森の木テラスも出来ました。また北側には広島城や広島城三の丸だけでなく、2024年にオープンしたJリーグ・サンフレッチェ広島のホームスタジアムであるエディオンピースウイング広島やHiroPa(ヒロパ)があり、大会の空き時間に散策いただけます。広島の玄関口である広島駅ビルはminamoa(ミナモア)として2025年オープンし、2階から発着する市内電車はさながらハリーポッターの魔法の国への電車発着地で、会場の紙屋町や宮島にも行けます。宮島へは船でのツアー等の企画もしており、夜は中国地方屈指の歓楽街・流川を楽しんでいただきたいと思います。では皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。